シオルヴァニタス on Nostr: おん さんざんさく そわか ...

おん　さんざんさく　そわか

これは勢至菩薩の真言で、人を苦悩・煩悩から救済し、進路を開く呪文です。

勢至菩薩は、智慧の光で一切を照らし、衆生が地獄・餓鬼界へ落ちないように救う菩薩であり、どんなに罪深い人間であっても、救いを求める人を絶対に見捨てません。
この勢至菩薩は観音菩薩（観世音菩薩）と並んで来迎形式の阿弥陀三尊の脇士として有名ですが、観音のように独立して信仰されることはほとんどありません。また日本では、法然を勢至菩薩の化身とする説もあります。
三尊形式の場合、その姿は観音菩薩とほぼ同じとされています。合掌した姿が一般的で、今まさに往生しようとする衆生を極楽浄土に迎えようとしている姿と見ることができます。
同じ慈悲を施す仏としては広く信仰を集める観音菩薩が知られていますが、慈母的な愛を施す観音菩薩の慈悲に対し、勢至菩薩は仏の智慧の光を象徴しており、あまねく一切を照らし出す賢者の菩薩と言えます。

その観音菩薩（観世音菩薩）の真言も、むろん、苦悩からの救済に力を発揮します。呪文は次の通りです。

　おん　あろりきゃ　そわか

同じ真言をチベット語では「おむ　まに　ぺ　め　ふむ」と言い、これを呪文として唱えても構いません。